― まぁ、確かに。別に自転車の世界一を決める大会ではなく、メッセンジャーの中で誰が早いかを競う大会だもんね。けど、あのコペン軍団はてっきりメッセンジャーかと思ってたけど、違ったんだね。他に何か期待することってある?
Mo「予選を長くして欲しいね。わざわざ遠いところまで来て20分の予選に出て、落ちたらおしまい、じゃ寂しいだろ。予選も最低1時間は欲しいね。
それに、大会ではもっとメッセンジャーの女子率が高くなってもいいはずだ。世界的にもそうだけど、女性のメッセンジャーがいま少ない。もっと女性のメッセンジャーが増えないと。」
― 女性は多いに越したことはない(笑)。ところで、二人はベルリンにある自分たちのお店の名前を『けいりん』にしているけど、そんなにケイリンが好きなの?
Gary「ロードレースより(インドアの)トラック競技の方が興奮するんだ。それに、ヨーロッパのスタイルではレースは2人でするんだけど、9人でレースする方がより展開が面白い。」
Mo 「お店の名前を『けいりん』にしたのは、何か別の文化圏の分かりにくい名前がいいな、と思ってて、名前の由来にしても、新しいものより古くて伝統のあるネーミングが良かったから。
ケイリンというトラック種目が日本では伝統があり、文字として見ても、ひらがなの『けいりん』がカッコいいと思って決めたんだ。9色+1色でカラフルなのもいいと思う。
ヨーロッパでは、メイドインジャパンの高品質の証として、NJSマーク(※4)がリスペクトされてるんだ。それで今回も買いに来てるわけ。」
※4 NJS:日本自転車振興会。競輪で使用できる公認の自転車やパーツにのみ付いているマーク。

― 別にNJSだけが高品質ってわけでもないんだけどね。じゃあ、ベルリンでも固定ギアは流行ってるの?
Mo 「大体2年前くらいから急に固定が流行ったように思う。いま街で自転車乗ってるヤツの3~4割くらいが固定に乗ってるんじゃないか。」
― 日本と同じくらいのタイミングだね。それでも日本はロードレーサーの方がまだまだ多いかな。MTBも多いし。 ベルリンで固定が流行ったきっかけって何だったの?
Mo 「さあね。06年にMASH(※5)やPEDAL(※6)が来て、その影響は強いんじゃない?ベルリンもロードレーサーやシクロクロスは同じように多いよ。とにかくピストのフェイクメッセンジャーが増えて戸惑ってる。」
※5 ピストブームの火付け役になったSFのピストクルーによる映像作品。
※6 メッセンジャーのリアルな生活を迫ったドキュメンタリー。
― 『けいりんベルリン』のお店の近況はどんな感じ?

Gary 「12月~2月は雪と寒さがひどくて、自転車の商売はひどかった。3月になってようやく雪も融けて良くなってきたよ。
この4月でウチも5周年を迎えるけど、あっという間だったな。最初の2年半は、全然繁盛しなくて大変だった。でもそれからの2年半は忙しくなってきたよ。
2004年にビルの隅にオープンして、2007年には同じビルの2つ隣のテナントに店を拡大して、そして去年、ついに真ん中のテナントも自分たちのお店にして、いまは当初の3倍に広がったんだ。」
― どんどん大きくなっていて凄いね。開店時にやってたサイクルカフェはまだ続けてるの?
Mo 「カフェは、ビルの真ん中のテナント部分で続けてるよ。大きなテレビを2つ置いて、ツールドフランスやジロの時期は毎日LIVEで見せるから、結構混むんだ。今後はレンタサイクルや中古自転車の販売もやっていきたいね。」
※サイクルカルチャーショップ「ケイリン」のオリジナルTシャツ、少量ですが入荷しました。
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